柔道家としてアトランタ、シドニー、アテネと3大会連続で
金メダルを獲得した野村忠宏さん。
世間では「天才」と認識されている野村さんですが、
その裏には多くの葛藤があり、努力し続けた道のりがあったといいます。
柔道がただ楽しくて仕方がなかった少年時代から、アスリートとして
柔道と向き合い始めた学生時代、夢の舞台に立てる喜びを噛みしめ
臨んだアトランタ五輪、絶頂期だったシドニー五輪、引退という言葉を
振り切って臨んだアテネ五輪、それぞれの場面での心境について、
会場の方々を真っ直ぐに見つめながらお話をされていました。
そして、野村さんは現在も現役選手として挑戦を続けています。
「今しかできないこと、何が熱くなれるか、そう考えた時、
やっぱり現役でやり続けることが自分のすべてだった。
僕は今のかけがえのない時間を大切にしたいんです。」
そう語る野村さんの顔には一切の迷いはありません。
「自分で限界を決めていたらその先はない。
そこからのもう一歩が本当の戦いであり、自分を成長させている」
野村さんから発せられるその言葉には、強く心に響くものがありました。
司会の方とのトークショー形式でありながら会場全体に語りかけるようにあたたかく、
そして強く芯のある言葉に、野村さんのお人柄が感じられるご講演でした。
野村忠宏氏講演情報
大川 拓馬
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